2 Oct 2011

festival tokyo

F/T11 『無防備映画都市―ルール地方三部作・第二部
Cinecittà Aperta Ruhr Trilogy, Part 2

フォルクスビューネ、ベルリン
Volksbühne am Rosa-Luxemburg-Platz, Berlin

作・演出:ルネ・ポレシュ René Pollesch
舞台美術:ベルト・ノイマン Bert Neumann

フェスティバルトーキョーの中の一つのプログラムとして来日していたフォルクスビューネの作品である《ルール地方三部作》第二部である『無防備映画都市』を観てきた

演劇の仕事に携わるでも無く、普段から演劇をたくさん見ている訳でもなく、シンプルに野外での上演なんて面白そうだなぁと、秋の夕焼けみながら演劇なんて気持ちよいだろうな~と観てきた

公演が行われた場所は豊洲の海岸沿いの空き地。(築地市場の移転予定地だとか)。観客はサーカステントのようなキッチュなネオンが光るテントから、東京の高層ビル群を遠く観るような形で座る。どこが演技エリア舞台となるのか最初はわからないのだが、上演の10分くらい前から少しづつ夕闇が濃くなってくると、高層ビル群を背景に書割で作られた映画セットが現れてくる。夕闇が濃くなってきた頃、突如として音楽と共に広大な舞台をトレイラーが走り、車が走り、それをパトカーが追いかけまわす、そして勢いよく飛び出し駆け回る出演者たち。その勢いに観客は一気に劇の世界に引き込まれた。素晴らしいオープニング。

脚本や内容については正直「よくわかんない」。繰り広げられる資本主義、貧困格差、社会の矛盾、これまでの生への進化論とこれからの死の進化論、目指すべき事の不明瞭さ それらの諸問題を語り出すと人々の思考は迷走し、話題は移り、そして戻ってくる、答えを探し続けるカオス。といった内容だったと思う。ドイツの歴史、西欧からみた東欧へのアイロニック、インスパイアの元となった映画の数々、そういったのを知っていたら数倍楽しめただろうに。とちょっと悔しかった。外国語の演劇は体感することが面白いと思うのでそういった意味でとても面白い体験としての演劇でした。

 

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